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2020.08.22 Saturday

脳の不思議・・お釈迦様の脳まで(その一)

脳の不思議・・お釈迦様の脳まで(その一)           

本庄 巌 

 

 耳鼻科医である私がこのようなテーマでお話しできるのは、耳が聞こえない人に聴力を与える人工内耳という新しい医療に携わり、その縁で脳の研究に関わったことによるのです。

 人工内耳という医療は、手術で内耳に入れた細い電極を介して、電気信号に変えた言葉を脳に送り、聞こえを回復する方法です。生まれつき音が聞こえない子供でもこの手術で普通学級に進学でき、大学にも行けるようになる画期的な医療です。また中途で失聴した人や老人の難聴にも有効です。

 しかし言葉の情報を脳に送り込む人工内耳の電極は20個しかなく、一方内耳の感覚細胞は3000個以上あるので、単純に計算すると脳に入る言葉の情報は通常の耳の1%にも満たない量です。それでもほとんどの言葉が理解できるのは、言葉を聞いているのは耳ではなく脳であるからです。

 そこでこの時の脳の働きを脳機能画像法PETで調べました。その結果、我々とほぼ同じく側頭葉の聴覚野を活動させて言葉を理解していることが分かりましたが、人工内耳装用者の脳機能から、健聴者の脳機能を引き算して人工内耳装用者に特有の脳活動の部分を浮き上がらせてみますと、普段私たちが使わない幾つかの言葉に関わる脳の場所も使って言葉の理解に努めていることが分かりました。私たちの脳が、状況に応じて巧妙に働き方を変化させていることが明らかになったのです。

 

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